家族相談会第7回目が開催されました!
ご家族の皆様にお集まり頂き、2018年度家族相談会の7回目が12月14日金曜日に開催されました。当相談会は、統合失調症の患者さんを抱えるご家族対象の、必要な情報の共有と仲間作りを目的とした集まりです。今回は16家族18名のご参加をいただきました。
前半の講義ではリハビリテーションについて、作業療法士の森山、精神保健福祉士の清田より情報提供を行いました。講義を行なう前に、実際に作業療法で作成している作品を手に取って見て頂きました。皆様の関心は高く、作品について熱心にスタッフに質問される姿が見られました。講義の中では、作業療法の目的や内容についての情報提供を行ないました。その中で、SST(Social Skill training:社会生活技能訓練)の基本である“褒める”ことを、2人1組になり、実際に体験していただきました。「恥ずかしかったけど褒められて嬉しかった。」「私も家族のことを褒めてみようと思った。」といった感想が聞かれました。その後4グループに分かれて、当事者の強み(少しでもできているところ、いいところ)はどのような所か、どんな環境だったらそれを伸ばすことができるか話し合っていただく時間も設けました。今クールも終盤に近づいており、ご家族同士が顔見知りになっていることと内容もポジティブなものであったことで、グループワークでは活発な意見交換がなされていました。
後半は初回参加のご家族と複数回参加のご家族とで班を分けてそれぞれグループワークを行ないました。初回参加のご家族は国府台方式(こうのだい)グループワークを行ないました。これは東京の国立医療センター国府台病院で考案されたもので、ご家族同士が体験を共有できて、大変な問題を抱えている中で自らの気持ちや頑張っていること、出来ていること、アイデアに目が向くように考案されたものです。複数回参加のご家族はWRAPグループワークを行ないました。これはアメリカで長年精神障害を患い、その後に回復したメアリー・エレン・コープランドさんが開発した、自らが元気になるための「元気回復行動プラン」(Wellness Recovery Action Plan:略してWRAP)です。当事者のみならず、当事者を支えるご家族やその他健常者やどなたでも、自らを助けて元気になっていけるセルフヘルプの技法です。国府台のグループワークでは、相談者のご家族の深い部分での気持ちや願いに焦点があたり、心の温まるグループになりました。WRAPのグループでは注意サイン(自らが精神的不調に陥りそうな予兆)に対する行動プランを挙げる場面で、次から次へと意見が出ており、サインに気づくことの重要性を再認識しました。次回は参加メンバー全員で話し合い、マインドフルネスの実践をすることに決めました。ご家族同士で支え合いグループが自主的に形成されていました。